【Long & Low Mandapul from C# to D# vol.2】
オールドファッション(古風)なイダキ演奏の魅力って何なんでしょう?Yothu Yindiに代表されるハードタングなイダキ演奏はとにかく派手でトリッキーで、ハイテンションなクールさに溢れています。それに比べると昔のイダキ演奏はシンプルで朴訥としていて素朴な印象を受けます。
なのにそれを聴いた人の魂をとりこにするような言語化できないナニカ、魔力的なモノが昔のイダキ演奏にはあるように感じるのです。ほんの一世代前まではヨォルングの人たちが自然に行ってきた営みなのに、今ではそれを実演できる人はDavid Dharrapuyのような数少ない伝承者か、当時現役として活躍した古老たちくらいなのかもしれません。
なぜオールドファッションな演奏にこんなにやられてしまうのか。それは昔のイダキ演奏が日本の祭囃子のように反復的でシンプルでありながら、一つ所にとどまらない常に変化していることで、まるで焚き火を見たり潮騒を聞いたりしているかのようなアルゴリズム化できないものに触れているような感じがするからかもしれません。
今回のサンプルサウンドではそれぞれの楽器に対して必要なハミングのパワー感の違いを感じ取っていただけるように、冒頭部分でシンプルな「Ditu-n」といったマウスサウンドをゆったりと演奏しています。
派手さはないものの、ぼんやりといつまでも聴いていられるような心地よさ。シンプルなリズムを演奏していても穏やかにやり続けられる気分にさせてくれる、自我がかすんでいくようなC〜D#のローピッチなオールドファッションなイダキです。
【Balku Wunungmurra】D#/F#- ・142cm/1.8kg・3.1-3.5cm/6.2-10cm
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77,000yen |
ほっそりとした木をカットしたそのままという印象のラフな作りでありながら、作り込まれたマウスピースが心地よく、出音はラウドでリッチ。パワフルに重く演奏することができ、しかもスピーディーにも鳴らせるMandapul(イダキ)。 |
【Bandamul Munyarryun】D#-E/F#+・136.9cm/2.9kg・2.7-3.3cm/7.2-8cm
 音域が広く出音全体を包みこむようなきらめくような高倍音が常時鳴り続ける渦巻くような心地よいサウンド。ほぼナチュラルな空洞をそのまま利用して作られ、外観もラフでシンプルでありながら奥深い演奏感のMandapul(イダキ)。 |
【Bipila Mununggitj】D#++/F# ・150.1cm/2.6kg・2.7-3.2cm/6-6.6cm
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58,300yen |
細身で空洞は狭めなのでバックプレッシャーが高く、パワーレスで軽い感覚で重く鳴らすことができるキッズ・イダキのようなオールドファッションなMandapul(イダキ)。 |
【Dhapa Ganambarr】C#++/F・150.5cm/2.4kg・3.1-3.3cm/7.7-8.6cm
 オープンな空洞が細く長くボトム付近でグッと広がり、フワっとやわらかくやわらかく鳴る「C#++」。唇が振動しているのがわからないほどゆるやかでおおらかで深いロング・ディープMandapul(イダキ)。 |
【Dhapa Ganambarr】D#+ /G ・133.3cm/3kg・3.3-3.5cm/7.8-8cm
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77,000yen |
西部アーネム・ランドのMagoがそのまま長くなったようなオープンでビッグマウスな「D#」。ややドライな音質がハミングと混ざって地をはうような泥臭いディープさと対照的なクリアーで太いトゥーツのバランスは60-70年代の音源を彷彿させるオールドファッションサウンド。 |
【Marikuku#2 Wirrpanda】C#+/F・147.9cm/2.9kg・2.8-3.2cm/7.3-8.5cm
 大きなマウスピース直下からボトムまでかなりオープンな空洞で直管。ダイナミックなディープな鳴り、モワっとしたソフトな振動にヘビーなローギアだけで鳴らし続けるような演奏感重量級なMandapul(イダキ)。 |
【Wapurrpurr Wunungmurra】D#/F#・140.2cm/2.4kg・3.1-3.7cm/7.2-8.6cm
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66,000yen |
横長に大きなマウスピース、まっすぐに長くローピッチ、ハミングに反応しやすいドローンは波打ちやすく、コールはカーンとつき抜けるクリアな響き、太く音量のあるトゥーツ。オーカで描かれたシンプルなペイントもマッチしたオールドファッションなMandapul(イダキ)。 |
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