WANGGAスタイルのマエストロNicky Jorrockの頭の芯に響く中高音の倍音のメロディーがトランシー。WANGGAの最も秀逸な録音です。ブックレットの解説も濃厚39ページ!
『Songs from the Northern Territory』シリーズ以来、これ程聞き込んだアルバムがあっただろうか! より高音域の倍音がのびるようにきらめく、トランシーなWANGGAスタイルの中でも最高のディジュリドゥの演奏が全19曲収録している。そして何よりもBobby Laneの歌のメロディのすばらしさは抜群だ。 北東アーネム・ランドのヨォルングのイダキが好きな人でもこれを聞くとDaly River周辺地域の「Kanbi(この地域でディジュリドゥをさす言葉。Kanbakとも呼ばれている。)」にずっぽりとはまれる内容と39ページの超濃厚な解説付き。どマストな一枚。特にWANGGA(この地域のダンス・ソングのスタイル)の説明は超濃厚で、このBelyuenコミュニティのソングマンBobby Laneの歌についても詳細に渡って解説されており、WANGGAという音楽形態を知るのには最適な文章内容になっている。 ディジュリドゥ奏者は、Alan Nama、John Scroogi、Douglas Rankin、Eric Martin、そして最も異才を放っているNicky Jorrockである。前者4名の割に素直な倍音の出方に比べてNickyの意図的かつコントロールされたメロディックな倍音はすさまじい。またBeswickのディジュリドゥ奏者Dick Linjirbanjiの音も聞くことができる。 偉大なるソングマンBobby Lane(1941-1993)の今までに録音された音源を全て網羅したコンピレーションで、Alice M. Moyleの『SONGS FROM THE NORTHERN TERRITORY1』(CD 1962/1963 : AIATSIS)に収録されているBobby Laneの歌、LaMont Westの『ARNHEM LAND POPULAR CLASSICS』(CD-R from LP 1961-62 : Wattle Ethnic Series)に収録されているLawrence Owpanの歌が収録されている。WANGGAの音源としては最高峰の内容を誇る偉大なるソングマンBobby LaneとBelyuenコミュニティの音楽の集大成!! 必聴!! 現在は同内容のものがWangga complete CD setsの「Lambuju's Wangga」として再編集された形で再発されています。 ダーウィン周辺のWANGGA ・『ABORIGINAL MUSIC FROM AUSTRALIA - Unesco Collection Musical Sources』(LP/CD 1959-69 : UNESCO/PHILIPS) *トラック6 ・『ABORIGINAL SOUND INSTRUMENTS』(LP/CD 1963-68 : AIATSIS) *トラック13(d) ディジュリドゥ・ソロ ・『ARNHEM LAND POPULAR CLASSICS』(LP/CD-R 1961-62 : Wattle Ethnic Series) *トラック5/3/13/14 ・『ARNHEM LAND』(CD 1949 : Larrikin) *トラック1 ・『DIDJERIDOO -The Australian Aboriginal Music』(CD 1969 : PlayaSound) *トラック1 ・『RAK BADJALARR -Wangga Songs for North Peron Island by Bobby Lane』(CD 1959-2000 : AIATSIS) ・『SONGS FROM THE NORTHERN TERRITORY 1 -Western Arnhem Land』(LP/CD 1962 : AIATSIS) *トラック10/11/13 |
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