西オーストラリア州北キンバリー地方WunambulクランのWANGGAダンスソングを16曲収録。すでに廃盤ですが同じ内容のCDが「Authentic Aboriginal Music - Music from the Wandjina people」として再発されています。
このCDはLarrikin Entertainmentより1997年に発売され、その後版権が売却されたのかARC Musicより「Authentic Aboriginal Music - Music from the Wandjina People」という別タイトルで発売され、現行品はこのタイトルのものしかなく、初版であるLarrikin版の「Rimijmarra」はネット上にまったく情報がなく、オーストラリアの公立図書館などではちらほら見かけるのですが、一般市場では20年探し続けて1枚だけ発見しました。 音源としての内容は全く同じで、Larrikinバージョンのジャケットの方がデザイン的にWandjinaスピリットが描かれていてクールなのですが、4Pぺらのジャケットで情報量が少なく、ARCバージョンの方が文字情報が多くてお得感があります。 全36トラック中、ディジュリドゥの伴奏があるのは北キンバリー地域のKalumburuコミュニティで録音されたWANGGAダンスソングが16曲収録されています。 残りはクラップスティックと唄という組み合わせでイダキ・ヘッズにとっては前半16曲が聞きごたえのある内容となっています。 Wadeye(Port Keats)から伝えられたWANGGAだそうで、言語が異なるため、一部ラララなど正確な歌詞で唄われてはいませんが、Kalumburu在住のソングマンLorrie Utemorrahのオリジナリティを感じるメロディー変容や、シンプルながらも他のKenbi(ディジュリドゥ)奏者には見られない伴奏パターンが特徴的なLouis Karadadaのディジュリドゥ演奏もKenbiマニアには見所です。 おすすめはトラック1、2、9、14でソングマンの熱量、唄のメロディーライン、ディジュリドゥの伴奏ともに聞きごたえがあります。ディジュリドゥの音をしっかり聞くにはトラック11以降の、おそらく室内で録音したトラックが音量もあって聞きとりやすい。 キンバリーの録音を含む音源 ・『ABORIGINAL MUSIC FROM AUSTRALIA』(LP/CD 1959-69 : Philips/UNESCO) ・『ABORIGINAL SOUND INSTRUMENTS』(CD 1963-68/1996 : AIATSIS) ・『THE AUSTRALIAN ABORIGINAL HERITAGE』(2LP 1973 : Australian Society for Education Trough the Arts) ・『AUTHENTIC ABORIGINAL MUSIC -Music from the Wandjina People』(CD 1995 : ARC) ・『BUSHFIRE -Traditonal Aboriginal Music』(CD 1991 : ARC) ・『INSTRUMENTAL MUSIC OF ASIA & PACIFIC Series 3-3』(3 Cassette 1985 : ACCU) ・『RIMIJMARA - Music of the Wandjina People』(CD 1987 : Larrkin ※CD「Authentic Aboriginal Music」と同内容) ・『SONGS FROM THE KIMBERLEYS』(CD 1968/1996 : AIATSIS) ・『SONGS OF ABORIGINAL AUSTRALIA and TORRES STRAIT』(CD-R from LP 1954-60 : Folkways) |
||