David BlanasiやWandjuk Marikaといったディジュリドゥの名手の演奏をふくむ12曲入りのコンピレーション。Bob
Mazaによるナレーションでは、子供に聞かせるようにわかりやすくアボリジナルの音楽や文化について説明されています。
このカセットはアボリジナルのミュージシャンであり役者のBob Mazaのナレーション入りのコンピレーションです。Bob自身が選曲したかどうかは不明だが、その内容はオーストラリア全土の様々な地域から選りすぐった名演奏が収録されていてどの曲もすばらしい珠玉のコンピレーションです。 カセットのジャケット裏には日本語で「オーストラリアの先住民アボリジニーの音楽」というタイトルの解説がついていて、日本でのアボリジナル・アーティストの公演の時に販売されたものかもしれない。 全12曲の内ディジュリドゥの演奏が入った伝統曲が4曲、ディジュリドゥ・ソロが3曲入っている。しかもその元ネタは入手困難な7インチレコード「Songs of Bamyili」、「Wandjuk Marika in Port Moresby」、「Songs of the Tiwi」などが中心になっている。 「Songs of Bamyili」からはディジュリドゥ・マスターDavid Blanasiのソロや、伝説のソングマンDjoli LaiwangaとTom Yorkdjankiの演奏が収録されている。「Wandjuk Marika in Port Moresby」からは、伝記として分厚い本が出版されるほど著名なWandjuk Marikaの超絶イダキ・ソロが収録されています。 Bob Maza自身はクイーンズランド州北部出身のアボリジナルだが、彼のコメントでは「われわれヨォルングは....」という表現が使われ、随所で「Balanda(白人)」、「Wangarr(創世期/太古)」とったヨォルング語が使用している。アボリジナル自身が自己を表現する際に、自分の生まれではないヨォルングをその代表としてコメントしている点に注目したい。 またナレーションの中では、「巨大な芋虫の精霊」や「巨大なカエルTiddalik」」などのドリーム・タイムの物語が簡潔に表現されていて、アボリジナルの創世期ドリーム・タイムの概念を無理なく理解することができる。他にもディジュリドゥの説明、アボリジナル音楽とは、といったアボリジナル文化の一部を非常にわかりやすく説明しています。その内容は全て聞き取って翻訳され全文紹介されているので、ぜひ一度読んでいただきたい。 |
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