おそらくMornington島と思われるディジュリドゥの演奏が5曲収録されている。それ以外にもソロモン諸島、トレス海峡、パプア・ニューギニアなどの音楽が数曲づつ入っている。
日本の『JVC World Sounds Special』シリーズの『メラネシアの音楽』は、パプア・ニューギニアで行われた環太平洋のフェスティバル「大平洋芸術祭」での録音と思われ、内容的にはオーストラリア、トレス海峡、ヴァヌアツ共和国、ソロモン諸島、パプア・ニューギニア、ニュー・カレドニアの人々が、パプア・ニューギニアで行ったパフォーマンスのライブ録音が収録されている。 中でも1-5曲のアボリジナルの録音では全てディジュリドゥの伴奏があるが、ライナーではどこの地域か特定していないためオーストラリア内の地域は不明である。しかし、伴奏にブーメラン・クラップスティックを使用している事と、ディジュリドゥのサウンドからMornington島のアボリジナルではないかと推測され、David Hudson氏の演奏する音に似たコールが特徴的である。 6曲目のTorres海峡のMer島の歌は、スキン・ドラムとトエレムと呼ばれる竹筒鼓によるシンプルな伴奏に男女混声のアイランダーらしいほがからな歌で、このCDに収録されている歌の中でも最も秀逸なメロディの歌の一つである。 その他の音源はパプア・ニューギニアのガムラットと呼ばれる木製の太鼓の伴奏を伴なうダンス・ソングはすさまじい。会場が湧いているのがよくわかるすばらしい内容。タヒチの音楽に共通する音楽感覚を感じる。 Mornington島に関するその他の音源 ・『A CHANGING CULTURE -Songs from Mornington Island』(Cassette 1975-79/1991 : Social Science Press) ・『ABORIGINAL SOUND INSTRUMENTS』(CD 1963-68/1996 : AIATSIS) ・『BUDAL LARDIL -Songs of Mornington Island』(CD 1998 : Larrikin) ・『MORNINGTON ISLAND CORROBOREE SONGS』(LP 1966 : W&G) ・『MUSIC OF AUSTRALIA and MELANESIA メラネシアの音楽』(CD 1977-88 : JVC) ・『SONGS FROM NORTH QUEENSLAND』(Cassette 1966/1988 : AIATSIS) ・『TRADITIONAL ABORIGINAL MUSIC -Sounds from the Bush』(CD 1998 : ARC) |
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