2. Top Endの伝統音楽とディジュリドゥ
2-2. ディジュリドゥの使われる地域
【西アーネム・ランド】
地図上に示されている西アーネム・ランドは、Liverpool RiverとMann Riversの西からカカドゥ国立公園までの(以前は、アーネム・ランド保留地として知られた)アーネム・ランド・アボリジナル土地管理の地域である。西アーネム・ランドの南の境界線に位置するのが、Beswickアーネム・ランド・アボリジナル土地管理である。
地図上で、カーソルが表れる所で;
をクリックすれば、その地域の音楽スタイルのサンプルを聞くことができます
をクリックすれば、その地域のディジュリドゥ・ソロを聞くことができます |
-サウンドはもうしばらくお待ち下さい- |
地図上の地名 |
AR- Adelaide River |
EV-Manyallaluk (Eva Valley)* |
KR-Katherine River |
MI-Melville Island |
Ba-Barunga (Bamyili)* |
GI-Goulburn Island |
KiR-King River |
MR-Mann River |
Be-Wugularr(Beswick)* |
Go-Goomadeer* |
LR-Liverpool River |
PC-Pine Creek |
CI-Croker Island |
GR-Goomadeer River |
M-Maningrida* |
RR-Roper River |
CP-Coburg Peninsula |
Gu-Kunbarllanjnja
(Gunbalanya, Oenpelli)* |
Ma-Mataranka |
SAR-South Alligator River |
DR-Daly River |
J-Jabiru |
Mai-Mainoru |
W-Warruwi* |
EAR-East Alligator River |
K-Katherine |
MaR-Mary River |
* Aboriginal community
過去(そして実際)に、西アーネム・ランドは、LiverpoolとMann Rivers地域から、Mary RiverとAdelaide river地域周辺までのノーザン・テリトリー州の沿岸部へと西に、そして現在のKatherine(Daly River/Katherine River地域)周辺まで南に広がる全ての地域を指していた。この地域の特徴は、(約20億の前からあると言われている)アーネム・ランド台地の「岩だらけの土地」で、近年ではそれはカカドゥ国立公園の領域内で、最も広大な世界遺産の地域になっている。
2万平方kmあるカカドゥ国立公園は、スイスよりも大きく、そのだだっ広い公園はGagudju、Kundjey'mi (Gundjehmi)、Jawoyn(Nitmiluk、つまりKatherine峡谷国立公園もまたその伝統的な故地である)、Konbudj、Ngombur、Mbukarla、そしてWuningangkの人々の故地ホームランドである。公園内の様々な堆積物の分析から、アボリジナルの人々はこの地域に少なくとも5万5千年前から住んでいたという事がわかった。
カカドゥ国立公園が開発された1970年代までに、NauwalabilaとMalangangerr両方にある雨露をしのぐ岩の住いには、継続的に2万〜2万3千年前から人が住んでいた。これは、継続的に居住されたオーストラリアで最も古い場所である。氷河期の最後から人々がここに住んでいたことになる!! Malakulanjaでは、1万8千年(そして5万年とも言われている)を超える考古学的な堆積物、オーカー(顔料)の「クレヨン画」が発見された。
カカドゥ国立公園では、5,000近くの壁画の場所があり、1,500種の植物、オーストラリアの鳥の1/3種類、1/4の魚類、ほぼ100種類のハチュウ類、そして25種のカエルを見ることができる。オーストラリア国立公園と野生生物省は、100年間の借地を伝統的な土地所有者から得ている。
■この地域の録音を含むディスコグラフィー
トラックNo. |
録音地/日付 |
内容 |
トラック1 |
Kunbarllanjnja
(Gunbalanya), 1962年 |
Jawoyn(Djawan)speakers |
トラック2 |
Kunbarllanjnja, 1962年 |
|
トラック3 |
Kunbarllanjnja, 1962年 |
ディジュリドゥ・ソロ |
トラック4 |
Kunbarllanjnja, 1962年 |
南Goulburn島のMaung語の歌をKunwinjku(Gunwinggu)語を話すシンガーが歌っている |
トラック6(a) |
Kunbarllanjnja, 1962年 |
Gunbalang語を話すシンガーによる「Gunbalangスタイル」の歌 |
トラック6(b) |
Kunbarllanjnja, 1962年 |
Maung語を話すディジュリドゥ奏者による「Gunbalangスタイル」の伴奏 |
トラック7 |
Kunbarllanjnja, 1962年 |
Dangbon語を話すシンガーがWagatj言語グループの男性から学んだ「Wonggaスタイル」の歌を歌っている。ディジュリドゥはKunwinjku(Gunwinggu)語を話す演奏者が吹いている(トラック1と同一人物)* |
トラック9 |
Darwin, 1962年 |
Coburg半島のCape Donの「Gurula」スタイルの歌 |
トラック10 |
Darwin, 1962年 |
BelyuenコミュニティのLarrakia (Wagatj)語のシンガー* |
トラック11 |
Darwin, 1962年 |
Anson BayのWadyiginy-Larrakia (Brinken-Wagatj)語を話すシンガー。Wanggaの伴奏。* |
トラックNo. |
録音地/日付 |
内容 |
トラック1** |
1952年 |
Anson BayのWagatj語*のWangga |
トラック2** |
1952/52年 |
北部Wagatj/Larrakia*のKunborrk |
トラック4** |
1949 or 52年 |
Kunborrk |
トラック5** |
1949年 |
Rembarrnga語を話すシンガーによるKunborrk |
トラック6** |
1949年 |
「Bunborg」と間違ったスペルで記述されている。トラック5と同じRembarrnga語を話すソングマンによる歌 |
トラックNo. |
録音地/日付 |
内容 |
全曲 |
Barunga (Bamyili)1970's |
David Blanasi(Blanatji)[Y]がディジュリドゥを演奏している。 |
トラックNo. |
録音地/日付 |
内容 |
全曲 |
Barunga/Wugularr, 1976年 |
David Blanasiがディジュリドゥを演奏している。 |
トラックNo. |
録音地/日付 |
内容 |
全曲 |
年 |
WugularrのMaiali(Mayali)語を話すディジュリドゥ奏者 |
トラックNo. |
録音地/日付 |
内容 |
B面, 1(d) |
Belyuen (Delissaville),
1968年 |
Wangga(Wagatj-Manda語)* |
B面, 3(a) |
Derby, WA,1968年 |
Wadyaginy語のシンガーによるWanggaの歌。ディジュリドゥ奏者はWorora語(キンバリー地域)* |
B面, 3(c) |
Kunbarllanjnja (Oenpelli), 1963年 |
Kunwinjku(Gunwinggu)語を話すシンガーとディジュリドゥ奏者 |
トラックNo. |
録音地/日付 |
内容 |
A面, トラック8 |
|
Kunborrkソング |
トラックNo. |
録音地/日付 |
内容 |
B面,トラック1 |
1962年 |
Nunggubuyu語。マウス・サウンドとディジュリドゥの演奏。 |
B面,トラック2 |
1962年 |
Gouldburn島のMaung語で歌われている歌 |
B面,トラック3,4,5 |
1962年 |
|
トラックNo. |
録音地/日付 |
内容 |
トラック1 |
Wugularr, 1961/62年 |
Kunborrk (西アーネム・ランド南東部の「Bungalin-bungalin」スタイル). Dalabon/Kune語の作曲者/シンガーとKune/Maiali語のディジュリドゥ奏者 |
トラック4 |
Wugularr, 1961/62年 |
Wangga (中央アーネム・ランド南部の「Bungridj-bungridj」スタイル). Djauan/Dalabon語のソングマンAlan MaralungとDjauan/Maiali語を話すディジュリドゥ奏者* |
注意:亡くなっていると思われる演奏者の名前は記述されていません。
[D] と [Y]は、それぞれDhuwaとYirritjaを表しています。
** オリジナルのレコード『Arnhem Land vol.1』(1957年)とその再発盤(1993)に共通して収録されている。
* Wanggaだが、実際は西アーネム・ランドの外部の録音で、読者が比較対象しやすいようにマークがつけられています。
[D] & [Y] :それぞれDhuwaとYirritja半属を表しています。
中央アーネム・ランド|
東・北東アーネム・ランド|Groote Eylandt|西アーネム・ランド