【雨のメルボルン、そしてガサ入れ】
「水」を得ることがなによりも大事なのだろう。そう考えると、この雨は今から砂漠へと旅立つ自分へオーストラリアの大地がくれたプレゼントなのかもと思えてきた。
1つは、年に数回Watiyawanuに滞在し、現地の情報に詳しいメルボルン在住の日本人アボリジナル・アート・コーディネーターである内田真弓さんに会う事。そしてもう1つ。ノーザン・テリトリー州で人類学のフィールド研究を続け、「iDIDJ Australia」のコーディネーターでもあるGuan Y.Lim (以下グアン)氏の邸宅を伺い、砂漠地帯で暮らすアボリジナルの話しを聞き、彼のイダキ・コレクションを見たかったのだ!!(詳しい情報はEarth Tubeのリサーチ・ページのGuan Y.Lim、出口晴久の「ブラブラ日記2 -聖地巡礼-」を読んでみてください)。
いっこうにグアンさんが現れる気配がない。「やっぱり、彼もオージー・タイムなのか?」とちょっと早めにきた自分の日本的な時間感覚が恨めしく思えはじめた頃、遠くの方から背の高い東洋人が近づいて来た。 ここで重要なことにハタと気が付いた。僕はグアンさんに会った事がないし、もちろんグアンさんも僕を知らない。お互いの顔を知らないのに、どうやって落ち合うねん!心の整理がつかぬ間に、その男性が笑顔と共に近づいてきて、 「カズ?」 「は、はいそうです」 あっけないぐらいのご対面。少し緊張しながらも、無事にグアンさんに会うことができた喜びで、握手に力が入った。彼の家に行くまでの道すがら、簡単な自己紹介と砂漠のコミュニティに行くことになったきっかけなどを話し、さりげなくさっきの出来事について聞いた。 「駅で待っている時に、なんで僕ってすぐに分かったんですか?」 「うーん、この駅に日本人が来ることってあんまり無いから。それになんとなくね。」 「なんとなくか。いや、っていうかそんなに怪しい雰囲気していました?ぼく。」 |トップへ|
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