ディジュリドゥ研究のオリジネーター的存在Trevor Jones博士による演奏に加えて、アボリジナルの秘密の儀式の抜粋などを含んだ「開眼の一枚」。
■ディジュリドゥについて(ライナー・ノーツの翻訳)
■ライナーの翻訳と解説
■ディジュリドゥとは?(Trevor A. Jones博士の文章の翻訳)
■使用されている音源の詳細について
オーストラリアの民俗学者の中でも最も早い時期にアボリジナルの音楽、特にディジュリドゥの研究を行い、自らも伝統的なアボリジナルの演奏スタイルに従って演奏するTrevor A. Jones博士が編集したアルバム。現在では非常に入手が困難なレコードです。
A面にJones博士自身が演奏したディジュリドゥの吹き方やサウンドの特徴のデモンストレーションが収録されており、B面にはJones博士が録音したアボリジナルのディジュリドゥ奏者によるソロ演奏と、Hiatt夫妻が1960年にアーネム・ランドでフィールド録音したカラバリー(Corroboree : アボリジナルの歌と踊りを意味する英語)が収録されています。中でも最後の秘密の儀式で使われている370cmのイダキによる今まで聞いたこともないサウンドはすさまじい。このアルバムでのみ聞くことができるが、公共の場所でのリスニングは厳しく禁じられています。
ライナー・ノーツでは伝統的なディジュリドゥの演奏方法についての考察がすばらしく、私的な視点からみれば一部著者と見解を別にする点はあるが、非常に興味深く、ディジュリドゥのサウンドを作り出す謎の解明の大いなる手助けになることは間違いない。Jones博士のような先人がいたことと、神聖な音源の録音を許可したアボリジナルの人々への感謝と敬意を払いたい。
■ディジュリドゥについて(ライナー・ノーツの翻訳)
木製の原始的なトランペット、あるいはホルンは世界中の文字を持たない社会の多くで見られるが、ディジュリドゥはオーストラリアのアボリジナルの人々が使う木管楽器です。ディジュリドゥは他の似通った楽器と構造的に区別することはできないけれど、楽器を扱う作法や演奏者がつちかい、進歩した演奏技術は現段階までの研究結果で知る限りオーストラリア以外にはどこにも同一のものは無い。
ディジュリドゥはシロアリが食べて空洞になった長さ120〜150cm程の木の枝から作られ(ある特別な儀式に使われるディジュリドゥには3.5mの長さの物まである)、直径3.8〜7.6cmの外径である(竹が生える地域ではディジュリドゥの素材として竹が使わる。その際、竹の皮膜は燃えた木の棒で取り除かれる)。たいていわずかに円錐形になった管が選ばれ、吹き口部分は演奏者の唇の形にぴったり合うようにビーズ・ワックス(蜜鑞)で厚く覆われることがある。そして赤、黄、白のオーカー(顔料)でトーテムの図案がディジュリドゥに描かれる。時には鳥の羽や羽毛などをヒモでしばってまきつけた装飾が加えられることもある。その他に手が加えられることはなく、ディジュリドゥで鳴らされるサウンドのバラエティーとその音質は、唇、舌、肺、声帯、そして演奏者の音楽的イマジネーションで左右される。
クラップスティック、ギシギシと擦るスティック、そしてブーメランのようなシンプルな打楽器を別にすれば、ブル・ロ-ラーは音楽よりも儀式に深い結びつきがあるため、ディジュリドゥがオーストラリアのアボリジナルの唯一の楽器だと言える。西はキンバリー地方から東はケープ・ヨーク半島までオーストラリア北部ほとんどを通じてディジュリドゥが見られるが、ディジュリドゥが最も進歩した多彩な音楽的な使われ方をするのが中央アーネム・ランドであり、アーネム・ランドで聞かれる主要な演奏タイプがこのアルバムで分析され、それを聞くことができます。
■ライナーの翻訳と解説
SIDE A :
1. Tone Production|2. Breathing Technique|3. Tone Combinations|4. Special Effects|5. Characteristic Rhythmic Patterns
SIDE B :
6. Solo Playing by Aborigines|7-8. Full Corrboree Excerpts (Manigai)|9-10. Full Corrboree Excerpts (Borog)|11. Seacret Ceremony
※曲名をクリックするとその曲の解説へ飛びます。
SIDE A :
1. Tone Production
音の作り方という点ではディジュリドゥはチューバやバス・トロンボーンのような金管楽器と同じだと考えられる。ルーズな唇で吹けば、下唇が振動の大半に関係して基本音が鳴る(A面/1曲目/例.1)。ほんの小さな隙間ができるように唇をタイトにすれば、かなりプレッシャーが上がり、最初の倍音(2つ目の和音)が作られる。その倍音は驚くべきことにメジャー10度、もしくは11度上の音程になる(例.2)。おそらくこれは管の内径の形、もしくは非常に大きな口径であるためだと思われる。このような倍音を出すためには、吹き口の内外で空気を漏らさない完全な密閉をした唇を作らなければいけない。そしてこのような高い倍音を鳴らすのは非常に難しいが、それができるのはアボリジナルのディジュリドゥ奏者だけである。
基本音の音質は舌を鼻腔に引き込むことで滑らかな丸みのあるサウンドになり(例.3)、マウスピースに向かって舌先を唇の間に突き刺すことでかん高い貫くようなサウンドになる(例.4)。短くあるいは長くプーと鳴らされるオーバートーン(トゥーツ)は力強い舌のアタックで鳴らされ(例.5)、強く発せられるドラムのような断音的なサウンドはタンギングを使わないで唇をタイトにして鳴らされているようだ(例.6)。おそらく、この後者のトゥーツは「T」の発音よりもむしろ「P」の発音を管にむかって発するパシっというサウンドであると表現してもいいかもしれない。
北東アーネム・ランドの演奏スタイルでは、滑らかに基本音を変化させながらこの両方のトゥーツを演奏する(例.7-8)。それには舌と唇の同調とかなりの機敏さが要求される。その他の地域では、ほほの拡大縮小そして口腔の自然反響を変化させるために口の中で舌を巻くことで基本音に鼓動をおしつけるようにしてリズム・パターンが作られる(例.9)。
2. Breathing Technique
実際、演奏技術においてディジュリドゥがその他の原始的なトランペット・タイプの楽器と異なる最も大きな点は、呼吸法にあり、この呼吸法を使えば長い時間中断することなく演奏することができる。音を鳴らし続けるために管の中に吐き出すのに十分な空気をほほにためている間に鼻からスッと頻繁に短く息を吸うという点で、草笛を吹く演奏技術と似通っている。このような方法で作り出される途切れることのないサウンドは、演奏者が呼吸する時に聞き取ることができないほど細かくその特性が変化する。だから唇を振動させるのに必要なプレッシャーを維持するだけの正確な空気の量を演奏者がコントロールしているということが重要なのである。これに反して中央アーネム・ランドでは、空気を管の中に吹き出す際に行われるほほの動きは、単にその動きの結果的に生じる音質の変化(2曲目/例.1)でアクセントが作り出されるよう、意図的に強調されている。つまりリズム・パターンは基本音に押し付けるようにして作られる(例.2)。このようにしてリズム・パターンを作るタイプの演奏は、前述したアクセントを作らない連続的な基本音(例.3)を演奏するタイプと比較されるだろう。鼻から息を吸っていない時に組み込まれる断音的なパシっというオーバートーン(トゥーツ)によって、さらにリズムの複雑さが増す(例.4)。
この呼吸方法はアーネム・ランド大半の演奏スタイルの中で使われているが、北東アーネム・ランドのあるリズム・パターンでは鼻からスッと息を吸う際にしばしば基本音の連続性の中に非常に短いブレイクが意図的に導入されている(ジャケット前面の楽譜を参照下さい。全ての休符の所に息を吸うタイミングがあります)。
3. Tone Combinations
ディジュリドゥは唇を振動させて吹く管楽器なのだが、単に声を拡大する(世界のその他の場所では、いわゆるトランペットと呼ばれている)メガフォンではなく、追加的なサウンドを作り出すために吹いて鳴らされている基本音と合わせるように声の和音が時々使われる。西アーネム・ランドにおける主なディジュリドゥの演奏技術の特徴は、オーバートーン(トゥーツ)の代わりに歌うようにして、あるいは鼻歌を歌うようにして演奏するという点である。吹いて鳴らされる基本音とハミングするようにして鳴らされる基本音の10度上の倍音が、最初の変化のポイントで聞かれ(3曲目/例.1)、次にアボリジナルの演奏者が練習でするように豊かなかん高い和音(例.2)を管の中で生むビートを形成するように重ねていく。この和音を伴って通常の基本音が変化するということは、その和音が鼻から空気を吸っていない時に足されれば、それがリズム・パターンを生む別の手段になるという事である(例.3)。
基本音の音質を変化させる声の和音のさらなる演奏方法には、基本音を鳴らしながら同時に基本音の約11度、もしくは18度上の音程の裏声で喉を鳴らす、あるいはカーカー鳴らす(例.4)というものがある(このような吹いている音に合わせて声の和音を使うという演奏方法はジャズのミュージシャンによく知られている)。
4. Special Effects
上記のような通常の演奏技術と比べれば、現在では特別な演奏効果が演奏されることはめったにない。基本音は時により音程が低く、1/5くらいまで極端にぐにゃぐにゃに力を抜いた状態に唇をリラックスさせ、管の中に唇を入れるのではなく極端に吹き口ギリギリの所で唇を震わせる(4曲目/例.1)。ディジュリドゥの音はボトムの部分を灯油缶、もしくは似たような金属性の容器にあてることでぼかされているかもしれない。滑らかな基本音、鼻音の基本音、あるいはその和音が鳴らされるかどうかに応じて、音色の合成的な加減が大きく変わってくる(例.2)。音程の上昇は、基本音を正しい音程で鳴らすのに適切な空気以上の空気を管の中に作るなど、かなりアクセントをつけた吹き方をすることで基本音を押し込むようにして鳴らされる(例.3)。
基本音とその倍音の音程は、最終的に管の長さで変化するという事がいえる。今までこのレコードで聞かれるすべての実例は、120cm程の長さの典型的な西アーネム・ランドのディジュリドゥで演奏されているが、通常東アーネム・ランドではより長く、厚みがある楽器がより好まれる。典型的な北東、あるいは中央アーネム・ランドのディジュリドゥの音程をここで収録されている西アーネム・ランドのディジュリドゥの音程と比較するのもおもしろいだろう。
5. Characteristic Rhythmic Patterns
上記では基本的なサウンドについてのみ記述されているが、アーネム・ランドのアボリジナルの人々は、リズミックなイマジネーションと楽器の演奏の両方において目覚ましい妙技を働かせながら、複雑かつバラエティに富んだ膨大なリズム・パターンを築き上げて来た。このバラエティの豊かさにもかかわらず、一般的に3つの異なる演奏スタイルが識別でき、それぞれのスタイルが異なる創意工夫の選択をしていると分析されている。ある特定の歌の起源は、その歌のディジュリドゥの伴奏を密に研究することで正確に推測することができるのである。
このトラック5には9つの特徴的なディジュリドゥのリズム・パターンの短い例が録音されています。最初の4曲(Wadamiri、Djerag、Djedbangari、Mulara)は「BUNGGAL(現在ではBunggulと表記されることが多い)」として知られる北東アーネム・ランドのスタイルで、より大きめのディジュリドゥがこの地域では使われる。次の2曲(Wongga、Nyindi-yindi)は典型的な西アーネム・ランドの「LIRA」スタイルで、より小さい楽器が使われる。最後の曲(Ubar)も小さめのディジュリドゥで演奏されており、西と中央アーネム・ランドの演奏スタイル両方の特質を持っている。
SIDE B :
6. Solo Playing by Aborigines
いったんアボリジナルの熟練者の手にディジュリドゥが渡れば、楽しみあふれた楽器になる。大半の男性(そして数人の女性)が娯楽的にディジュリドゥを演奏するのだけれど、ある一つのグループの、あるいはある特定のソング・タイプのエキスパートのディジュリドゥ奏者だと認められているのはたった一人の男性だけであることが多い。ソングマン同様、そういったディジュリドゥ奏者は事実上、完全なプロ・ミュージシャンになり、ソングマンと共にその部族全体の非宗教的な(そして半神聖な音楽の)音楽的エンターテイメントに従事し、部族の人達は彼等の音楽を聞き、踊るのである。ディジュリドゥのエキスパートはその若年期から教育されるが、絶え間ない修練を通じて名声を得る。それによってソングマンからディジュリドゥ奏者が選ばれるのである。そういったディジュリドゥ奏者はソングマンの伴奏者として「大陸巡遊旅行」へ出て、歌を交換したり、新しいドリーミングをえたりする。そして、もしそのディジュリドゥ奏者が本当に有名な演奏者なら、どこを放浪していようと人々は熱心にその人物を探し求め、その演奏に対して報酬が与えられるのである。
B面の6曲目には9つの完全な曲のディジュリドゥの伴奏が収録されている。ディジュリドゥ単独の演奏は、通常この録音のようにソロとしての演奏よりもむしろ完全なカラバリー(アボリジナルの歌と踊りを意味する英語)のサウンドの一部として練習される時に聞かれるのだが、アボリジナルのディジュリドゥ奏者が特にこのレコードのためにソロで演奏している。
最初の6曲は全て北東アーネム・ランドの「BUNGGAL」で、内1曲目は完全に楽譜として記述してあります。このスタイルでは断音的な音とプーという音両方の「吹き込んだオーバートーン(トゥーツ)」、カーカーという声を混ぜた音、そして鼓動する基本音を使いながら驚くほど複雑なリズムでディジュリドゥに見られる最も高等な音楽的思想が繰り広げられており、これには最も高度な妙技が演奏者に必要とされる。
次の2曲は西アーネム・ランドの「LIRA」スタイルの「WONGGA」ソングで、音質の変化と和音の重ね合わせが連続的な基本音の中で使われている。
最後の曲は「UBAR」の伴奏リズムで、まず最初に演奏し、次にディジュリドゥの実際のサウンドを模倣するよう工夫された特別に様式化された話し方でそのリズムが歌われている(この練習方法はインドの太鼓にみられる特別な音節の使い方とよく似ている)。この「LIRA」のスタイルでは連続的な基本音は、中央アーネム・ランドにみられる音程をリズミックに上昇させる強いアクセントと関連がある。
7-8. Full Corrboree Excerpts (Manigai)
B面の残りの部分には完全なカラバリーのサウンドを紹介するために、フィールド録音された歌を収録しています。自分の手にクラップスティックを持ち、ダンサーにリズムを伝えるソングマンの横に座った正しいセッティングにディジュリドゥが置かれている。録音はすべてLiverpool Riverの河口に位置するManingridaにて録音されたのだが、ここに収録されているシンガー達のホームランド(故地)はMilingimbiの南のオーストラリア本土とOenpelliの北東地域の間である。
最初の2曲(7-8曲目)は「MANIGAI」ソングで、その歌詞は亡くなった人のホームランドに関した内容になっている。この2曲はアクセントをつけた連続的な基本音を使った北部中央アーネム・ランドの演奏スタイルである。さらに言えば、基本音の連続性を「プー」といったオーバートーン(トゥーツ)で壊しているのだが、これははるか東の地域に典型的な歌の特色である。つまり、この2曲のディジュリドゥの演奏パターンには「GUNBORG」と「GUNBALANYA」、そして特に埋葬の歌である「MULARA」と「NGORUNNGAPA」タイプの両方の足跡を持っている。
9-10. Full Corrboree Excerpts (Borog)
この「BOROG」と呼ばれる2曲はよりはっきりと中央アーネム・ランドのBlyth Riverの西側からのスタイルであり、ディジュリドゥのリズムは「GUNBALANYA」にも似通っている。最初のビートの「ハミングした和音」のリズミックな使い方は、西アーネム・ランドの特徴であることが明白である。2番目のLiverpool Riverの西のビートは、「GUNBORG」タイプに見られる音全体の音程の上昇をともなった、むらなくアクセントをつけた基本音の中央アーネム・ランドの基本的な演奏を1曲目よりもより明確に表している。
11. Seacret Ceremony
最後のトラックは、Water Goanna「Y*******r」に関した秘儀からの抜粋で、370cm近くの長さがある巨大なディジュリドゥが使われており、楽器そのものが「Y*******r」のスピリットを表している。その尋常ではないサイズのため、この楽器の基本音を鳴らすにはかなりの空気の量が必要で、継続的な音や凝ったリズム・パターンを演奏することができない。そのため、規則的な短く、ディープなひと吹きにとどまっているに違いない。ボトムC(32Hz)という音程のこのすさまじいサウンドその物が、本質的な重要性を持ち、リズムの即興性はこの場合重要ではない。
この抜粋はかなり厳粛な秘密性をもっているため、もしリスナーがアーネム・ランドのアボリジナルである場合、大人の男性に聞かせるべきであり、決してアボリジナルの女性や子供、もしくはアーネム・ランド以外のアボリジナルの男性に聞かせてはいけない。
■ディジュリドゥとは?(Trevor A. Jones博士の文章の翻訳)
ディジュリドゥの役割は、基本的にメロディ楽器というよりはむしろリズム楽器であるということは明白だろうが、シンガーの声と和音の音程差を生む一定の音程のドローン(持続低音)と、さまざまな音色、つまり一連のリズムが生じるのと同様に変容する色彩の対比、の両方を鳴らしている。つまり、ディジュリドゥは複数の楽器の機能を兼ね備えている。その演奏技術においてはディジュリドゥは管楽器であり、基本的にリズミックな使用目的ではパーカッションであり、ドローン楽器でもあり、色彩豊かな音色のデパートである。ディジュリドゥにはあまたのサウンドがあり、シンガーとダンサーに必要な唯一の伴奏楽器であるため、一個人がディジュリドゥのサウンドについて断言はできないだろう。ディジュリドゥは様式化された導入部分、間奏(違うテンポやリズムで演奏されることが多い)、そしてエンディングを定めることによって形式を築く重要な機能を果たしているのである。
ディジュリドゥは、アボリジナル固有の音楽的イマジネーションに完全に依存した、そして手先の器用さやテクノロジーに全く依存しない精神力の楽器なのです。
-Trevor A. Jones博士-
■使用されている音源の詳細について
このレコードのA面はすべて、過去9年間以上アボリジナルのディジュリドゥ奏者が用いる数多くのサウンドとリズム・パターンを独学で再現してきたTrevor Jonesによって演奏されています。しかしながら、彼は熟達したアボリジナルのディジュリドゥ奏者と技術面で同じだと主張しておらず、初期からディジュリドゥ演奏の長く厳しい修練を通じて彼は一人の白人男性が模倣することができるほんの少しの技術を得たのである。特に呼吸法は、アボリジナルの演奏に催眠的なパワーと魅力を与えるが、アマチュアにとっては長い忍耐期間さまたげになる問題である。
B面1トラック目で聞くことができるリズム・パターンは、完全にプロではないアボリジナルによって演奏されているが、それでもなお非凡な演奏である。これらの録音はTrevor Jones博士がシドニーとパースで録音したもので、純血のアボリジナルが会議などでこれらの都市を訪れた時に録音された。それ以外のB面に収録されているカラバリーの抜粋では、人々に認められたプロのディジュリドゥ奏者の演奏を聞くことができ、Hiatt夫妻によって1960年にアーネム・ランドで録音された。当時Hiatt氏はキャンベラのオーストラリア国立大学の民俗学的研究を行っていた。
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