■3年の間、通勤に往復4時間 帰宅は深夜、土日は好きな事を少しだけ、という典型的な都会サラリーマン生活をしてきた。今思うと毎日が喜怒哀楽に溢れいて、刺激的でやりがいもあったし、社会の中で自分の存在価値を多少とも感じた時間でもあった様な、無かった様な........。 という、ちょっと前の記憶がずれてしまうくらい、3月のダーウィンは暑い!暑い!蒸し暑い!ほんとに季節感が無さすぎて、妻と一緒にダーウィンに到着した去年の8月がどのくらい前なのか、よく分からなくなって来てます。毎日冷え冷えのビール、ダイエットコーラ、オレンジジュースを体に入れないと大変なことになりそう。今住んでいる家のリビングはクーラーが無いので、雨が降った後は、水槽の中でご飯食べてるんとちゃうかっていうくらいの湿度です。 最近、皮の指輪とイダキの吹き口にカビが生えました........。と言いながらも、やっとのことで彼らの環境にどっぷりと浸って生活できているので、アーネム・ランドでのフィールドワーク話、ダーウィンでの話、何気ない話をつらつらと書いていこうかと思っています。 では何卒、宜しくお願いします! ■アボリジニ、アボリジナル、ヨォルング? 1回目から変な話に入ってしまいそうなんですが、簡単そうなんですけどすごく大事に感じているテーマです。論文を書いている時や会話の中でいつも悩んでしまうのは、彼らの事を総括的にどの様に表現するのが適切なのかという事。 すごくシンプルな悩みだけど、大事な感覚だと思っています。表現の仕方として日本で一般的だと思うのは、アボリジニ、アボリジナルもしくはヨォルングじゃないでしょうか。ヨォルングは北東アーネムランドに地域限定されてしまうので、今回は置いておきます。 ではアボリジニなのかアボリジナルなのか。僕はずっとこの2つの呼び方に違いがあるのかどうか分からないままなので(今も分かりませんが)、気にせず使っていました。しかし、去年の11月、ひょんなタイミングでエルコ島で割礼の儀式を撮影している時に、偶然現場で会った学校の友達にこんな事を言われたんです。
真意は分からないんですけど、少なくとも彼が指摘した事は当たってる気がする、というのが本音です。そうなったら、これからアボリジニとかアボリジナルって呼ぶのは自分の中で嫌だなぁと感じてしまう。では適切な表現はあるのでしょうか。 ■オーストラリア国内でも何通りもある彼らの呼び方 去年の10月にオーストラリアで放送された、ドキュメント番組「First Australians(ファースト・オーストラリアンズ)」 (←で観れます!最高!)というタイトルで、直訳すれば「最初のオーストラリア人」、もしくは「最初のオーストラリア先住民」です。 けども、オーストラリアの所謂、建国日とされている1788年1月26日よりもずっとずっと以前から彼らはこの土地に住んでいるので、「オーストラリア」っていう肩書きも少ししっくりこないという意見もある様で、First Nations People、直訳すると「初めの国の人」という言い方をする人たちもいます。その他にはIndigenous People、直訳すると「土着民」。この様に彼らを表現する言い方が何通りもあって、それだけ敏感なポイントかもしれないです。
1回目から答えの無い話になってしまいそうですが、これから長い間続くかもしれない滞在記でまず始めに書きたかった事です。けれども、アボリジニ、アボリジナル、そのどちらの呼称を用いたとしても、彼らに対する想いがあれば全く問題無いと思いますし、つまるところ気持ち次第なのかもしれません。 皆さんはどうお考えになりますか? |トップへ|
|