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RG|ディジュリドゥ奏者
M.Mununggurrインタビュー

1. プロフィール

Milkayポートレート
M.Mununggurrは北東アーネム・ランドのWandawuy出身のDjapuクラン(※1.)の一人として、きわめて重要なヨォルングの指導者的存在である両親の元に生まれる。

父親であるMutitjpuy Mununggurrは1990年度の「National Aboriginal Art Award」の樹皮画部門で最優秀賞を受賞し、Yirrkalaの「Church Panels(※2.)」を描いた一人であり、最も高度な儀式的智慧を知る人物「Guduwurru」としてヨォルングの人々から敬愛されてきた。

母親であるGulumbu Yunupinguは、独自の天空を描いたアートで2004年度の「National Aboriginal Art Award」の最優秀賞を受賞し、Vibeマガジンの2006年の「Deadliest Visual Artist of the Year」を受賞し、フランスはパリに新設された先住民博物館Musee de Quai Branliにも彼女の作品が常設され、オーストラリア国内での展覧会では毎回すべての作品が完売する。また、現地の自生植物に関して熟知したヒーラーとしても知られている。

ワールドミュージックのシーンにおいて、M.Mununggurrは、自分の叔父であるMandawuy Yunupinguと兄弟(母親の妹の息子)であるWitiyana Marikaと共にアボリジナル・ロックバンド「Yothu Yindi」のオリジナルメンバーの一人として脚光をあびる。M.Mununggurrの見事なイダキの演奏は世界中の聴衆を熱狂させた。特に2005年のM.Mununggurr自身によるイダキ教則CD「Hard Tongue Didjeridoo」のリリース以来、ヨォルングのイダキの演奏スタイルを学ぼうとしているノン・ヨォルングのディジュリドゥ奏者達にとってインスピレーションを与える存在であり続けている(ときには彼の驚異的な演奏が逆に落胆へとつながることもある!)。

最近のM.Mununggurrは比較的故郷であるアーネム・ランドにいることが多いが、海外でのイダキの演奏活動やワークショップなども不定期で行っている。そして、ここ数年は北東アーネム・ランドで毎年開かれるGarma Festivalのイダキ・マスタークラスでは、Djalu' Gurruwiwiと共にイダキを教えている。

 


 

【注釈】
※. ヨォルング語の表記について
このページではヨォルング・フォントを持っていない人のために、便宜上ヨォルング語の表記を英語表記に変えています。「のばして発音されるA」は「AA」。「テールN」は「NG」と表記されています。ヨォルング語についての詳しい説明は、林 靖典のコラム「ヨォルング語であいさつしよう」をご覧下さい。

※1. Djapuクラン
北東アーネム・ランドに住むヨォルングの人々の数ある言語グループの一つ。Dhuwa半族でホームランドはWandawuy。言語はDhuwal。>>戻る

※2. Church Pannels
1962年〜63年に自分たちの土地とのつながりを証明するために、当時の各言語グループの長老たちが先祖の神々や神聖なトーテムなどを描いた樹皮画。Dhuwa半族からは、Rirratjingu、Djambarrpuyngu、Daatiwuy、Marrakulu、Djapu、Galpuクランの長老が描き。Yirritja半族からはGumatj、Dhalwangu、Manggaliliのクランの長老が描いた。歴史的にも芸術的にも最も重要な樹皮画の一つ。>>戻る

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