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林 靖典 ポートレート 林 靖典 | ヨォルング語研究者・イダキ奏者

オーストラリア在住ヨォルング語研究者 林靖典の「アーネム・ランド単身赴任」

24. Wala----a「うぉぉぉぉ」

■長い長い二日間のあとに

7月17日。昼過ぎから儀礼のクライマックスのために男性と女性が分かれて着々と儀礼の準備が行われていた。成人男性のみが参加できるメンズ・ビジネスにはもちろん入れなかったので、女性の作業場に入る許可をもらって、準備の様子をうかがう。その時、血相を変えて、大急ぎでペイントや装飾をほどこすヨォルングを初めて見た。なぜか少しおかしかったなぁ。

アーネム・ランドの海と夕焼け
夕方に潮が引いたので、それからマッドクラブ狩り。

そして、ついに夕刻から本番が始まった!!! いつもとは違った感じで儀礼が始まり、休憩する間も無く、歌い続け、踊り続ける。結局儀礼が終わったのはなんと翌日の朝7時頃だった。つまり16時間、ぶっとおしで歌って踊るということ。信じられない体力と喉だ。何も詳しく書けないことが残念.......。

さすがに儀礼後はみんなぐったりして、そそくさと床に着き始めた。僕も徹夜は久々だったのと、お腹が痛くなってきたのとで、テントに横になって就寝。既に陽が昇っていて、なんかすごい日だったなぁと思い返す。

目を覚ますと11時過ぎ。7月18日だ。テントのチャックを開けると、さっきまで踊っていた若いヨォルングが表でボールを蹴って遊んでいる。参った…。

儀礼中、パンだけしか食べてなかったので、さすがにお腹が減り、スーパーへ向かうと、前回居候させてもらっていた姉夫婦と会い、今から船で釣りに行くという。一緒に行く?と誘われたので、二つ返事で「行きます♪」

汗と砂と煙で体中が臭かったので、シャワーを浴び、その足で釣りに行く。体は疲れていたけど、そんなことも忘れるくらいの快晴だった。

釣りは入れ食い状態で、笑えるほど魚が釣れた。帰り際に行きしな仕掛けた網を引き上げると鮭が2匹もかかっていた。大漁大漁。

アーネム・ランドの海と夕焼け
いっぱい獲れました。

夜は釣った魚と槍で仕留めたカニ、貝と魚介類づくしだ。いやぁ本当に長い2日間やったなぁ。

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