ブラブラ日記 -ミンディルビーチ・マーケット編 10- |
【アーネム・ランドの「るつぼ」ミンディルビーチの醍醐味】
ミンディルビーチマーケットはドライシーズンの間中開催されるダーウィン最大の野外マーケットだ。 以前、僕はここで数人のアボリジナルの人たちといっしょにバスキングをしていた。
今回はディジュリドゥ奏者のGoriくん、 そして初めてのオーストラリア旅行で、その身になにが降りかかるかまったく予想だにできなかったであろう長谷くん、 そして日本が誇る?リアルブッシュマン、ユウジといっしょにマーケットへ繰り出した。
ダーウィンのバックパッカーズ(安宿)で奇妙な動きをする長谷くん。 豪滞在2ヶ月という短期間で彼ほどディープな経験をした人はいないだろう
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会場が近づくとクラップスティックの音が聞こえてくる。 近づいていくと数人のアボリジナルの人たちが道端にすわって演奏していた。
僕が以前いっしょにバスキングしていたミンディルビーチの顔、ブロンソンもいっしょにいる。
彼とは以前かなりもめたのだけれど、今はわだかまりも消えていて笑顔。僕の印象ではアボリジナルの人たちは「感情の起伏は激しいがすぐもとに戻る」といった感じ。
彼らのうちの一人が僕のことを知っていたらしく(僕は覚えていなかった・・・彼らは本当によく覚えています)
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「お前Darwin Festivalで会っただろう。座れ、座れ。一緒に歌おう」と言ってくれた。
彼らはGroote Eylandt、Maningrida、Crocker
Island、Belyuenなど、 それぞれ違う地方からきていて言葉もソングもそれぞれちがう。 こんな状態が発生するのもアーネムランド中からアボリジナルの人たちが集まってくる
ダーウィンという場所の特性だろう。だからダーウィンはおもしろい。 見ているとお互いにそれぞれの地域の歌を教えあっているようだ。
「俺がこれを歌うから、おまえはディジュリドゥをこう吹け」
というようなやりとりがあり歌がはじまるのだけれども、これがなんともおかしな感じで、てんでバラバラ、曲になってないということもしばしば。
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これはDarwin Festivalでの一コマ Belyuenの人たちと深夜までめちゃくちゃ盛り上がった この時のことは【Darwin
Festival編】で紹介します。 |
「違う、違うって。こう吹くんだよ!」
といってデモンストレーションが始まるが、それすら形になっているのか、いないのか・・・。 そのうち一人が歌っているのに違う人が違う歌を歌い始めたりして、最終的にはカラオケのマイクの取り合いみたいな感じになってきた。
そこに僕らのディジュリドゥも加わってますますカオス度が増していく。 とはいっても当人達はなんとなく楽しめているのだからすごい。
その上、こんな調子でバスキングになってるの?という疑問をよそに観光客からは金色のコインが結構投げられる。(オーストラリアで金色のコインは1ドルか2ドルと高額)みなさん、彼らが今どんな状態かわかってます?と聞き返したくなる。でも見た目的にはオーストラリアらしさがでているのだろう・・・。で、このカオスな感じがミンディルビーチ・マーケットの醍醐味やなあ、としみじみ思うのです。