【Belyuenコミュニティのチャールズ・ブロンソン】 ゆったりと充実した時間を四人で過ごしたあと、突然NickyがMitchinにチャールズ・ブロンソンを呼びに行こうと提案した。映画俳優のチャールズ・ブロンソンなら知っているが同姓同名の人がBelyuenコミュニティにいるんだろうか?不思議に思った僕はNickyにそのことを訪ねてみた。 「チャールズ・ブロンソンってあの有名な映画俳優の?」 「わははは!そうさ、俺達のチャールズ・ブロンソンがいるんだよ。ほんとにそっくりなんだ。彼の本当の名前は別にあるけど俺達のコミュニティではみんな彼のことをチャールズ・ブロンソンって呼んでる。彼はすばらしいソングマンだから今から一緒に呼びに行こう!」 そりゃすごい!また一人すごいソングマンを呼んでもらえるなんて。ぜひ呼びに行こう!僕らはMitchinの車に乗り込んでBelyuenコミュニティへと向かった。
「Hey!おまえチャールズ・ブロンソンを見たか?」 道端で数人に彼の居場所を聞いたが確かにみんなチャールズ・ブロンンソンと呼んでいる。よっぽど似ているのだろうか・・。早く会ってみたいと思うのだが、肝心の彼の居場所を知っている人になかなか出会わなかった。Nickyが「こりゃ困ったな」というような表情をする。そして次に通りがかった3人組みに声を掛けると、ついに彼の居場所を知っていた! 「チャールズならブッシュで飲んでるぜ。そこまで連れてってやるから乗っけてくれ。」 「乗っけて?いやいやこの車はすでに定員いっぱいなんですけど・・」と思ったのも束の間、彼らはグイグイと無理やり体をねじ込んできた。これが本当のスシズメ状態? Mitchinも「車が壊れる!!」と必死に断ろうとするがお構いなし。5人乗りの車にいい大人が8人もギュウギュウ詰めになった。息苦しいし、暑苦しいし・・。 「はあ??・・」というMitchinの大きなため息とともにそのままの状態で車はブッシュへと入り込んでいく。 ガタン、ゴトン、バリバリバリ。でこぼこ道と枝に車体を傷つけられながら車は奥へ奥へと進んでいく。「こんなとこで何してんのやろ?」と僕らが思い始めた頃、急に目の前が開け、川のそばのちょっとした広場のような所へ出た。 見ると川では数人のアボリジナルの女性が釣りをしていて、そのそばでこれまた数人のアボリジナルの男性が酒盛りをしていた。 「ヘイ!チャールズ!」
「。、・:@;:、m」 Nickyが両手を広げてお手上げだなというジェスチャーをした。チャールズはすでに泥酔状態。バッチリ出来上がっていて何をしゃべっているのかまったく検討もつかない。しゃべることもままならないこの状態では歌うことは到底無理だろう。結局僕達は彼を誘うことをあきらめて海岸へと戻った。 そのあとNickyは「酒は俺達をだめにするんだ!!」と声を荒げていた・・。 |トップへ|
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