北東アーネム・ランドで当代一のイダキ奏者と言われていたWiriyiによる演奏がすさまじいオールド・スタイルの超絶的な演奏を聞くことができる。
23〜28曲目の6曲に、信じられないほどすばらしいディジュリドゥの演奏が収録されている。北東アーネム・ランドのElcho島のアボリジナルの60年代のレアな録音です。Djaluに近いダイナミックで倍音成分の豊かなサウンドで、北東アーネム・ランドながらトゥーツをほとんど使わず、すばやい舌の動きで生まれる滑舌のよいドローンのリズムが最高に渋い。 1〜22曲目まではCape Yorkにて'63年に録音されたクラップスティックと歌、もしくはスキン・ドラムと歌でディジュリドゥは入っていない。上記の関連作品のリンクの上段には北東アーネム・ランドのオールド・スタイルで演奏されている音源の一部を紹介しています。特に『THE AUSTRALIAN ABORIGINAL HERITAGE』(2LPs 1973 : Australian Society for Education Through the Arts)には同じElcho島での録音が収録されている唯一の音源です。現在でもオールド・スタイル(オールドマン・スタイルと同じ意味ではない)で演奏できる数少ないイダキ奏者の一人Djaluは、このCDに収録されている音源のイダキ奏者と深い関係がある。関連作品の下段ではケープ・ヨーク半島のアボリジナルの音楽が収録されているアルバムを紹介しています。 もともとはLyrichordからLP(LLST-773318)のみでリリースされ、同レーベルから98年にCD化されるもすぐに廃盤になり、'02年にイタリアの民族音楽レーベルAlbatrosの日本盤『アルバトロス名盤復刻30選』として日本のキング・レコードから限定リリースされた。LP盤の解説に載っている写真を見ると細めの長いディジュリドゥを空き缶に向けて演奏している。現在のヨォルングのイダキ奏者にはあまり演奏されることのなくなった古い演奏スタイルの演奏で、そこで使われている楽器はベルボトムになったイダキではなく、ストレートでほっそりとした楽器である所が興味深い。感涙の超絶ディジュリドゥの演奏を7曲収録。 |
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