ディジュリドゥ研究のオリジネーター的存在Trevor Jones博士による演奏に加えて、アボリジナルの秘密の儀式の抜粋などを含んだ「開眼の一枚」。
オーストラリアの民俗学者の中でも最も早い時期にアボリジナルの音楽、特にディジュリドゥの研究を行い、自らも伝統的なアボリジナルの演奏スタイルに従って演奏するTrevor A. Jones博士が編集したアルバム。現在では非常に入手が困難なレコードです。 A面にJones博士自身が演奏したディジュリドゥの吹き方やサウンドの特徴のデモンストレーションが収録されており、B面にはJones博士が録音したアボリジナルのディジュリドゥ奏者によるソロ演奏と、Hiatt夫妻が1960年にアーネム・ランドでフィールド録音したカラバリー(Corroboree : アボリジナルの歌と踊りを意味する英語)が収録されています。中でも最後の秘密の儀式で使われている370cmのイダキによる今まで聞いたこともないサウンドはすさまじい。このアルバムでのみ聞くことができるが、公共の場所でのリスニングは厳しく禁じられています。 ライナー・ノーツでは伝統的なディジュリドゥの演奏方法についての考察がすばらしく、私的な視点からみれば一部著者と見解を別にする点はあるが、非常に興味深く、ディジュリドゥのサウンドを作り出す謎の解明の大いなる手助けになることは間違いない。Jones博士のような先人がいたことと、神聖な音源の録音を許可したアボリジナルの人々への感謝と敬意を払いたい。 |
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