5. 東アーネム・ランドのディジュリドゥ製作
ここに掲載されている画像を見る事で、伝統的なディジュリドゥ製作の基本的な行程を知るのに役立てばと思います。Top Endを通じて基本的な製作方法は同じだが、(地域ごとのスタイルを決定付けるであろう木の選び方のような)より細かい部分は、それぞれの地域で異なっている。
ディジュリドゥの制作者は、東アーネム・ランドのRaminginingコミュニティに住む、Ganalbinguクランの家系であるRoy Burnyilaです。
ディジュリドゥを作るのに最適な形で、シロアリが食べて中が空洞になっている生きた木を選び出す。この場合は、ストリンギー・バーク(E. Tetradonta)の根元にかなり近い所に生えていたブラッド・ウッド(Eucalyptus miniata)が選ばれた。Royの手元近くの樹皮は、木を切り倒す前に中の空洞の空き具合を確かめるために、少し剥がされている。空洞が小さすぎたり、大きすぎるものは、そのまま切らずにおく。ヨォルングはイダキに最適な木を選ぶこの手法に特化している。
シロアリが木を食べる能力はかなり高く、比較的小さい木々でも少し大きめの空洞があいてることがある。だから、根元あたりで切れば、簡単に倒れる。(写真右→) |
|
|
少し休憩して、音の感じを確かめるためにその楽器を演奏する。この時の試し吹きで、製作中のイダキがすばらしい楽器になるだろうと感じた。
Royがイダキの長さを調節し、空洞の中の残留物をきれいに取り除いている。Royの前に転がっている樹皮を取り除いたイダキは、このページの写真で紹介してきたものです。 |