【ブロンソンの金の絨毯】 ミンディルビーチの顔?ブロンソンはバスキングのプロだと言っていいと思う。ほぼ毎週、皆勤に近い状態でマーケットに現れ、歌いつづけ、しっかり稼いでいる。彼はどうすれば観光客がお金を落としてくれるかを熟知している。 たとえば観光客が写真をとろうとすると一段と動きと歌声が大きくなり必ずカメラ目線で満面の笑みを浮かべる。そして横で吹いている僕にも「おいっ!カメラだ!笑え!」と要求してくる。こっちはディジュリドゥ吹いてるのにどうやって笑えっちゅーねん!というつっこみをよそに彼はいつもの得意のポーズをとっていた。そして撮り終わった観光客がコインを入れようとすると・・・ 「ゴーーールドコイン、プリーーーズ!(かなり大声)」(ちなみにゴールドコインは1ドルか2ドル)
普段僕はディジュリドゥを吹くことに集中していたのでこのことに長い間気づかなかった。しかし確かに投げられたはずのゴールドコインだけが一瞬で消えるのである。そんなわけでTシャツの上はいつもシルバーコインだけになり、見ため的にいかにも寂しい感じである。この「寂しく見える状態」がブロンソンのスペシャルテクニックだったのだ!では「稼いでいるように見える」ゴールドコインはいったいどこへいったのだろうか? それからブロンソンの動きを注意して見てみることにした。すると・・・
なんと!彼は金色のコインのみ、おしりの下にすべて隠していたのである。一回のバスキングで平均40〜50ドルぐらいは稼いでいたと思うのでバスキングも終わりに近づくと彼のおしりの下はゴールドコインだらけになっている。その光景はまるで金色に輝く絨毯に座っているように見えた・・・。 そしてバスキングが終了すると、彼はそのコインを全部ポケットに詰め込み、いつものようにニヤリと笑ってその場を立ち去った。僕には一銭たりとも渡そうとせず・・・。 やっぱり彼はバスキングのプロであり、ミンディルビーチの裏の顔である。 |トップへ|
|