ヤス(カラキ ヤスオ)|在豪イダキ奏者
ブラブラ日記 -バルンガ・フェスティバル編 1-

【ハードスケジュール only for ディジュリドゥ】

5月以降、ノーザン・テリトリーではアボリジナル関連フェスティバルが目白押しだ。すでに紹介した5月末にNauyiuコミュニティで開催される「Merrepen Art Festival」。6月半ばにダーウィンから400kmほど離れたBarungaコミュニティで開催される「Barunga Cultural and Sports Festival」。

バンヤンの木でねむるユージ

Djalu氏の家にある大きなバンヤンの木の上で眠るユウジ。

ダーウィンから200kmほど離れた町Pine Creekで開催される、ディジュリドゥ・コンペティションで有名な「Pine Creek Gold Rush Festival」。そして7月末にBarungaコミュニティから20kmほど先に位置するWugullar(Beswick)コミュニティで開催される「Walking with Spirits Festival」ヘと続く。

僕はこれらすべてのフェスティバルを回るため、かなりハードなスケジュールを組んでいた。5月29〜30日に開催された「Merrepen Art Festival」を終え、6月1日からDjalu Gurruwiwi氏のもとへ。

6月7日にダーウィンへと帰ってきた僕は、休む暇もなく6月11日から開催される予定だったBarunga Festivalに向けて準備を始めていた。 不規則で変則的な生活はかなりきつかったけれど、ディジュリドゥへの情熱のみが僕を突き動かしていた。おかげで蓄えていた脂肪をかなり燃焼し、日本で75kgあった体重はオーストラリアに来て2ヶ月程度で5kgほど減っていた。この数字は激ヤセといえるのではないだろうか?この先僕はまわりが心配するほどますます薄く、ペラペラになっていくことになる。


【Barunga Cultural and Sports Festival 2005 情報】

Barunga Cultural and Sports Festivalは2005年の今年で20回目を迎える歴史のあるフェスティバルだ。世界的に有名なGarmaフェスティバルが今年で7回目ということを考えると、その歴史的重要性は明らか。

2002年にはKunbjorrkスタイルの伝説の奏者、デヴィッド・ブラナシ氏のトリビュート・フェスティバルが開催され、世界中から3,000人以上の人々が駆けつけたらしい。ディジュリドゥを世界中に広めたブラナシ氏の偉大さを物語るストーリーの1つだといえるだろう。実は彼は1969年に来日しているのだがその事実は意外に知られていない。当時の映像、音源等が残っていたらぜひ見てみたい。

ノーザン・テリトリー政府発行のイベント情報によると、なんと今年は20周年を記念してアーネム・ランド中から20以上のコミュニティの人たちが集まるらしい!めっちゃ行きたい!けどそれはちょっと無理な話である。誰か行く人がいたらぜひレポートしてほしい。誰かいませんか?

Barunga Cultural and Sports Festival 2005
開催期間:6月10日〜13日の3日間
変更される場合があるので必ず確認を取ってください。期間中の許可(Permission)は必要ありません。

もし行くことを予定している人がいればぜひEarth Tubeまでご連絡を。


【無難にレンタカーとそのコスト情報】

とにかく前回人から車を借りて痛い目にあっていた僕は、今回はレンタカーを借りることに決めていた。これならレンタカー会社が整備をして貸し出しているため、故障の心配がほとんどないといっていい。ところが借りるための費用がバカにならない。

僕が車を借りたEurope Carというレンタカー会社で普通の車を5日間借りた場合(※AUD1ドル=85円で計算)、


基本料金:5日間で400ドル程度(約32,000円)
距離料金:1日100kmまで無料。5日間で500kmが無料になる。ただしそれを超えた場合、距離超過料金として1km当たり25セント加算される。ダーウィンからBarungaコミュニティまでは往復で約800kmなので

レンタカーでキャンプ

レンタカーはコストはかかるが安心を買うと思えば安いかもしれない。写真はWadeyeというコミュニティを訪れたときにみんなで借りたNISSANの4WD。

800km‐500km=超過300km×0.25ドル=超過分175ドル。

ガソリン代は1リットル当たり1ドル10セント(約100円)。日本とさほど変わらない。オーストラリア車は燃費も悪いのでさらに大変。とりあえず1リットル当たり10km走ると仮定して計算すると

800km ÷10km = 80リットル×1.10ドル = ガソリン代88ドル。

すべて合計してみると400+175+88=663ドル!(約56,000円!)


ほかにパンク及び窓ガラスやウインカーが割れた場合に保障される保険などに入ると1日当たりさらに25ドルも加算される!しかしこの保険、事故等は補償されないため意味があるのかないのかいまいち判断に困る。オーストラリアでは飛び石などによるガラスの破損やパンクなどのトラブルが多いようでこれが一般的な保障内容らしい。 しかしこの金額、とても1人で払える額ではない。

のりくんは就職活動のために日本に帰国していたので、今回は前回に引き続き参加するユウジに加え、チャールズ・ダーウィン大学の英語学校で一緒に勉強していた日本人のヨウスケと、韓国人の友人パラム、そして僕の合計四人で、埃だらけのオーストラリアで無意味に輝くレンタカーを借りてこのフェスティバルに向かうことになる。 今回はどんな旅になるのやら。