東アーネム・ランド南部のNgukurrコミュニティからディジュリドゥの演奏を伴った伝統的なアボリジナル音楽、2004年録音。ヨォルングの楽曲/演奏スタイルに酷似しているが、ライナーに詳細が無いため不明。
ディジュリドゥの音質と演奏スタイルからは北東アーネム・ランドのヨォルングの楽曲だと思われる。使用している楽器のせいか、CDの頭の方ではトゥーツの鳴りが悪いが、中盤にかけてスピーディーに、そしてグルーヴィーなドローンからきれいなトゥーツへの激しい切替が聞かれる。
全体的にタイトな演奏というよりも、ルーズな唇でのダイナミックな演奏という印象を受ける。最近の北東アーネム・ランドの若者の演奏などで特徴的な非常にタイトでキレのいいサウンドとは対照的に、60年代のヨォルングの演奏スタイルにも似た、ルーズさと太いサウンドがすばらしい。
また曲によって時折聞かれるソングマンが唇を震わせる音が、印象的に曲中で使われているのが興味深い。こういったよりコンテンポラリー的なアプローチと思われる歌唱は、『Contemporary Master Series 4: MAMBA』などでも聞くことができる。二人のソングマンが同時に歌っているが、その歌詞や歌っているパートは時に異なっている点が特徴的である。
参加アーティスト
Sambo Barraba(Djambu Barra Barra)
Johnny Unungmurra(Johnny Wunungmurra)
Moses Wak
Peter Billy