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Research 林 Jeremy Loop Roots
林 靖典 ポートレート 林 靖典 | ヨォルング語研究者・イダキ奏者
Yolngu Matha Online Lesson

現在チャールズダーウィン大学のYolŋu語のコースで教鞭をふるう林 靖典が個別(※.ご友人と同時にレッスンを受けることも可能です)に行うオンライン・レッスンがスタートします。まずは6週間のプログラムを受けることで北東アーネム・ランドの言語であるYolŋu語の基礎を身につけます。

より正確な舌のポジションや動かし方を知ってリアルな発音を身につけることで、あなたのMandapul(イダキ)の演奏も劇的に変化することでしょう。マンツーマンのレッスンなので彼らの文化や音楽についての四方山話、話の脱線を楽しみながら、この分野の最前線に立つプロ林 靖典の授業を受けることができます。

前半の3週間ではYolŋu Mathaの発音を母音と子音に分けて細かく説明し、確認し、身につけていただきます。後半は短い会話と現地のマウスサウンドを楽しみながら、緩急のある発音を練習することでYolŋu Matha独特のアタック感が強いながらも、決して無理のないなめらかな舌の動きを身体にしみこませます。

1レッスン90分 x 6回 : 21,000yen
予約はyachan53(a)hotmail.comまで (a)を@に変えて「お名前/メールアドレス」をメールして下さい
レッスンの日時は月/火/水/木 18:00〜19:30

※. その他ご希望の時間帯があれば可能な限り調整いたしますのでお気軽にお問い合わせ下さい。

■林 靖典プロフィール

林 靖典 with  イケカツオ
イケカツオ - Yolŋu語で Yarrwarri。まさにハードタングな魚名。

今から約20年前、西アーネムランドはGUNBALANYAを初めて訪問した際、現地のソ ングマンとディジュリドゥ奏者から「Mako (ディジュリドゥ)を鳴らしたいのなら、ま ずは言語を学びなさい」と当時は頭でも身体でも到底理解できない金言を渡される。

その言葉を盲目的に信じ、ノーザンテリトリー大学(現チャールズダーウィン大学) Yolŋu文化と言語コースへ入学し、現在も師とするWaymamba GaykamaŋuYiŋiya Guyulaに出会う。

肺から送り出される空気が声 帯、口蓋、鼻腔、歯茎、舌との一体的なコラボレーションによって起こる特定の発声を 軸にオーストラリア北部アボリジナル伝統音楽にアプローチする。話す言語が異なれ ば、ディジュリドゥを通して鳴る音も必然的に違ってくるはず。Yolŋu語地域ではDavid Dharrapuy、Murrinh Patha語地域ではWilliam Parmbukをディジュリドゥの師とする。

■Yolŋu Matha発音の基礎をしっかりと身に付ける6週間プログラム

■第1週

-Yolŋu Matha とは?

一口にヨルング語と言っても実は何十個もの氏族言語が集まった総称であり、Yolŋu Mathaは直訳すると「人の舌」という意味。どこかで見たこと、もしくは聞いたことのある氏族名の発音に触れる。

-母音と子音の発音。舌は口内のどこに触れてるの?

なぜYolŋuのディジュリドゥ演奏はハードタングといわれるのか。ビシバシと特定のポイントに舌を突っ込んだり、押しつけたり、鞭のように打ったり、Yolŋu語特有の子音と母音のコンビネーションを事細かに解説します。

アーネム・ハイウェイのサイン
何気なくカタカナ発音しているヌルンボイ、イリカラ、ミリ ンギンビ、マタマタ等の地名。Yolŋu発音ではかなり違います。

■第2週

-Yolŋu Mathaで挨拶をしてみよう

日常会話をマスターするのは至極困難ですが、「元気?」とYolŋuから聞かれたときにいくつかの答えを準備しておくとマニマック。その頻繁に耳にする 「マニマック!」と聞こえてしまうあの言葉、話者は「二」と発音していないのに、日本人の僕たちにはなぜそう聞こえてしまうのか。

-ディジュリドゥやブングルに関わる単語の発音練習

日ごろ何気なく口にしているイダキ、ビルマ、ブングル等の言葉はイダキ好きであれば誰もが聞いたことのある言葉。イダキ名工の名前と併せてしっかりした発音を身に付けます。

飛行機から見たMilimgimbi
アラフーラ海に浮かぶエメラルドと称されたMiliŋinbi 島。Yolŋu 語の書記法が整った場所。

■第3週

-4つの '私たち' を使い分ける。

ŋalimurru, ŋanapurru, ŋali, ŋalinyu。。。日本語に訳すと全部「私たち」。Yolŋu世界の根幹である親族システムを少しだけ学びながら解説します。

-アイ、マイ、ミー、マインが懐かしい。丸暗記必須のYolŋu Matha(人称代名詞)。

中学1年生の時に初めて習った「This is a pen. Is this your pen? 」ペンをイダキに変えてYolŋu語でまた始めましょう。

-マウスサウンド表記によく見る「 dith-dhu」の 「th」って何だろう?

有声音である「di」と「dhu」のつなぎ役?文字で考えるより舌で体感しましょう。

歯間音
Yolŋuのマウスサウンドで頻繁に聞く歯間音。とてもアタック感が強い。

■第4週

-短い文章で会話をしよう!

「マニマックなイダキはどこ?」、「これは誰のイダキ?」、「君のさ!」等。短い文章をYolŋu Mathaで言ったり、聞き取ることでアーネムランドでの時間は劇的にもっと楽しくなる(と思います)。

-オールドマン Djinyiyinyi のマウスサウンドを真似してみよう vol.1

Richard Watermanによって半世紀も前に録音され、2015年に発表された Yirrkala Recordings 1952。当時彼によってプライベート録音されたDjinyiyinyiのマウスサウンドとイダキ演奏を聴きながら子音と母音を一つ一つ丁寧にピックアップしていきます。

アーネム・ランドの野性のバッファロー
「ŋunha(あそこ) detuŋ(水牛) ŋayaŋayi’(食べ物) ŋarraku(私 の)」。西方面のKenbi, Lirrga や Makoの演奏に求められそうな ソフトタングの音素も混在するYolŋu語。

■第5週

-好き、きらい、知ってる、知らないを使って会話を楽しもう!

「わたし、マニマックなイダキが欲しいんです※」等。

※Yolŋuに伝えたい、熱い想いが溢れるこの文章、実はかなり難解です。

Yolŋu Mathaの語順はかなり自由度が高いです。一聞すると主語、述語、目的語、修飾語が縦横無尽に飛び交ってるかの様ですが、日本語の「て・に・を・は」を既にマスターしている日本人にとってYolŋu Mathaの語順は実は心地のいいものです。

オーストラリアの魚介類
魚類の総称であるŋarirri’の発音には口腔部位の総動員が求められる。

■第6週

-日本語を話すことができれば、Yolŋu Mathaの格助詞はお茶の子さいさい!

前週から引き続き。場所を示す助詞「に、で」、移動の方向「へ」、空間からの出発「から」等の言語的表現はYolŋu Mathaに似通ったものがあります。英語での語順がとても窮屈で第二言語を学ぶのが嫌になってしまった方もYolŋu Mathaは楽しく学べるかも知れません。

ビルマ
日本語発音のビルマでも英語発音のBilmaでもない、Bilma。 Yolŋu の感覚によると、反り舌音は重たい舌で重たい音。

-オールドマン Djinyiyinyi のマウスサウンドを真似してみよう vol.2

6週間レッスンの締めくくりとして、第4週のマウスサウンドと似てるけどちょっと違う録音を聞き、一か月半での成果を発揮して下さい!今夜からMi**y Munuŋgurr氏作 Hard Tongue DidgeridooのCDブックカバーに書き起こされているマウスサウンドを見る目が変わるかも。

氏族の絵やソングラインと同様に言語も知的財産である為、この6週間のプログラムは Gupapuyŋu 氏族の長老から許可を得、Gupapuyŋu ネイティブスピーカーの監視の下で行われて います。よって、急なプログラム内容の変更がある場合があることを了承下さいませ。

■林 靖典よりひとこと

林 靖典

言語を学び始める第一歩を踏み出すことはとてもハードルが高いかもしれません。けれど、学ぶ理由の一つがマウスサウンドやイダキ演奏スキルアップとなればモチベーションも上がります。学生時代、ダーウィンで知り合った海外のクラスメイトが日本の漫画を日本語で読みたくて日本語を猛勉強していた様に、コミュニケーション以外にも言語を学ぶ理由はあっても良いと思っています。実際、僕は今Wadeye (Port Keats)地域で広く話されているMurrinh Patha言語の勉強をしています。師として仰ぐWilliam Parmbukと彼の家族と彼らの言葉でコミュニケーションを取りたい気持と同じくらい、KenbiやLirrgaの演奏を上達させたい気持ちが根底にあります。

マウスサウンドを歌うことでYidaki, Mako, Kenbi等のディジュリドゥという楽器が鳴っているという現地のプレイヤーもしくはソングマンからの助言を全身全霊で受け止め、日本語には無い発音=舌の動きを意識することでハードタング(Yolŋu Matha子音と母音のコンビネーション)な演奏に少しでも近づけるのではないかと強く信じています。

■受講者の声

船本

舩本 将寛

(Masahiro Funamoto)

LYD

今回、Yolŋu Mathaレッスンを受講させていただいて、基礎的な言語の仕組みを学ぶことができ、それらを活かしたアプローチでYidaki、Makoを鳴らすと普段感じていた違和感が少なくなり、楽器から返ってくる反応が格段に良くなりました。

当たり前の事かもしれませんが、Yidaki、Makoを鳴らすために適した発声方法があり、言語を学ぶことはそこに直結することを体感できました。

船本

大八木 一秀

Loop Roots

イダキ(ディジュリドゥ)を演奏する難しさは、「譜面がなく口の中が見えないこと」に尽きる。この講座ではヨルングマタの「発音」を舌のポジションや部分的な動かし方をきちんと理解したうえで体験することができる。これは現地のプレイヤーが唄うマウスサウンドにより近づくことができるように思えるのだ。

伝統奏法を学ぶ自分にとって、「あの」音に近づく新たなアプローチを得ることができたように思う。

Ryo

Ryo

LYD

何よりこの講座を受けた僕の一番大きな収穫は、イダキを演奏している時のYolŋuの口の中はどうなってるの?という疑問が僕の中で解決したことでした。

この講座は、この楽器をもう一歩踏み込んで学ぶ素晴らしいステップになりました。Yolŋu Mathaを日本語で学べるというのが、ほんとありがたい。これは世界的に見ても日本人の特権ですね!僕の中で小さな革命が起きたことは間違いないです。

Tikina

Tikina

Loop Roots

実際にYidakiのマウスサウンドに直結するので目からウロコな情報盛り沢山でした。

Yolŋu表記の言語を追えば自然体で音色が変わるので音を出そう出そうとする時の肩の力を抜いてくれる。 これをYidaki奏者でもあり、現地を熟知した林氏から、しかも日本語で丁寧に教えてもらえるのは、またとない貴重な機会でした。

レッスンは録画した動画で振り返ることができるので、今後も生きた教材として重宝できます。

Yudji

Yudji Maeda

Loop Roots

以前、ノリ君が仕事でヨルングとyolŋu mathaで会話をし、夢をyolŋu mathaで見始めて、英語を忘れて来た…と言う話を聞いた時、ついに行く所までいっちゃったね!と思った(笑)。今回のこの講義は、ノリ君のアボリジニカルチャーへの愛とyidaki、makoへの情熱のお陰だと思ってます。

レッスンを受けてから、舌の明確ななポジションを理解でき、今まで?だったyidakiやmakoがどんな物でも、yolŋu mathaのお陰で、物を選ばなくなって来た気がします! 

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